Amahazuki
あまはづき
あまはづきは、寝かせなくても掘ったその日から甘い早掘りのさつまいもです。特徴、苗の植え付けから収穫までの暦、焼き芋のこつをまとめました。夏の終わりに掘りたての焼き芋を食べたい方、珍しい品種の苗を探している方はオンラインショップへ。

掘ったその日に、ねっとり甘い
さつまいもは、掘ってから1か月ほど寝かせないと甘くならない。長いあいだ、それが当たり前でした。
あまはづきは、その当たり前を変えた品種です。農研機構の中日本農業研究センターが育成し、2021年に発表されました。早く太る「からゆたか」を母に、早掘りでもよく採れる系統を父にして生まれています。
8月(葉月)に掘れて、甘い。名前の由来はそのままです。
掘りたての時点で、糖度はべにはるかよりはっきり高いことが確かめられています。焼き芋にすると、ふつうの品種より低い温度からでんぷんが糖に変わり始めるため、寝かせなくてもねっとりと甘く焼き上がります。
中の色はべにはるかより濃い黄色で、焼くと黄金色になります。
育てやすさ
収量は、早掘りでべにはるかと同じくらい、秋まで置くと1割ほど多くなります。早く掘るからといって、小さな芋しか採れない心配はありません。
土の中の害虫であるネコブセンチュウに強く、つる割病と黒斑病にもやや強い性質です。家庭菜園の畑で作りやすい品種と言えます。
早掘りを狙うなら、黒いマルチを張って土の温度を上げておくのがこつです。植えてからの最初の1か月で根がしっかり動くと、夏のあいだに芋が一気に太ります。
貯蔵は得意ではありません。掘るときと洗うときはていねいに扱い、掘ってから1か月ほどのうちに食べきるのがおすすめです。
植え付けから収穫までの暦
| 時期 | 作業 |
|---|---|
| 4月中旬〜下旬 | 畑の準備。畝を立て、黒マルチを張って土を温めます |
| 5月上旬〜中旬 | 植え付け。早掘りを狙うなら、連休明けのいちばん早い便がおすすめです |
| 6月〜7月 | つるが畝を覆います。草取りのほかは手がかかりません |
| 8月下旬〜9月中旬 | 早掘りの収穫。試しに1株掘って、太さを確かめてから掘り進めます |
| 10月〜11月上旬 | ふつうの時期の収穫。秋まで置くと芋が大きくなり、数量も増えます |
半分を8月の終わりに掘り、残りを10月に掘る。1つの品種で、2回の収穫が楽しめます。
おいしい食べ方
まずは、掘ったその日の焼き芋です。土を落として軽く洗い、160℃ほどのオーブンで60〜90分。まだ暑さの残る季節に、冷やし焼き芋にするのもおすすめです。
ねっとりした肉質は、スイートポテトや芋ようかんに向いています。濃い黄色がそのまま仕上がりの色になります。
天ぷらにすると、衣の中がとろりとした食感に仕上がります。
お盆過ぎから9月は、店頭に新しいさつまいもがまだ少ない時期です。その時期に甘い焼き芋が食卓に出せるのは、あまはづきを植えた人だけです。
伊勢屋の苗のこと
早掘りは、植えてすぐ根が動くかどうかで決まります。苗の鮮度がそのまま収穫の早さにつながります。
伊勢屋の苗は、自社の農園で育てた親株から発送日の朝に採り、その日のうちに送り出します。
親株は、茎頂培養で育てたウイルスフリーの株です。病気を持ち込まず、芋の形と収量がそろいやすいので、はじめての方でも育てやすい苗です。
あまはづきは新しい品種で、苗を扱う店がまだ多くありません。採れる本数に限りがあるため、お決まりの方は春先のご予約をおすすめします。
よくある質問
本当に寝かせなくても甘いのですか
甘いです。でんぷんが糖に変わりやすい性質を持っているため、掘りたてを焼いてもねっとりと甘く仕上がります。
8月に掘るには、いつ植えればよいですか
5月上旬から中旬の植え付けが目安です。黒マルチを張った畝に植えると、夏までの育ちが早くなります。
秋まで畑に置いておくとどうなりますか
芋が大きくなり、数量が増えます。掘ってすぐ甘い性質は秋掘りでも変わりません。早掘りと秋掘りの両方を楽しめます。
長く保存できますか
貯蔵には向きません。掘ってから1か月ほどで食べきるか、焼き芋にして冷凍しておく方法をおすすめします。冬まで保存して食べたい方は、べにはるかやシルクスイートと組み合わせて植えると、秋から冬まで切れ目なく楽しめます。
プランターでも育てられますか
育てられます。深さ30cm以上の大きな容器に1〜2本が目安です。
